家庭崩壊なんておおげさだと思いますか?
ハマったのは本人の責任だと思いますか?すべて自己責任ですか?
この記事では「妻がマルチにハマって家庭崩壊した僕の話。」の本を紹介します。
この記事を読めばもっと知りたくなりますよ。
- 身内や友達がマルチにハマっている
- マルチにハマっている人を助けたいと思っている
- マルチにハマるのは自分の責任ではないかと思っている
- 単なる物販で借金したり、家庭崩壊なんておおおげさだと思っている
こんな悩みを持っている人に向けて、私の体験も踏まえ紹介します。
この本を引用および参考にさせていただきました。
私がアムウェイと出会ったのは2006年。結婚相手のお姉さんからでした。そして家にアムウェイ商品が増えだしたのは2010年。長男が生まれたときでした。
詳しい体験談はこちらの記事で紹介しています。
「妻がマルチにハマって家庭崩壊した僕の話。」の概要
主人公、ズュータンさんの妻がマルチにハマり、離婚。妻が娘を連れて家を出ていく実話です。はい、実話です。
前半はこの実話が語られています。
本の後半は、筆者が7年かけて集めた5人の“被害者”の体験がインタビュー形式で紹介されています。体験談と呼ぶには軽すぎて、ドロドロとした濃いストーリーが地を這うような、リアル感があふれています。
また、マルチ商法(特定商取引法)や、ボーナス制度のしくみも解説されています。「勧誘目的でアポを取ってはいけない」とかです。
本ではすべて「X社」と記載されていますが、「アムウェイ」のことですね。
さらに、アムウェイの人が言っていることは本当なのか?という調査結果まで、著者の調べたことがまとめられています。
例えば、ブロッコリーやりんごは農薬がべったりついているから、アムウェイの洗剤で洗うとかです。答えはNOですよ。
私の率直な感想「マルチの人ってまじで同じだわ」と思いました。
この本は2021年出版です。20年前とかではないんですよ。この令和の時代にまだマルチって存在してんの?って思いますよね。
この本に書かれている体験と私が体験したことはなんら変わりません。だからめちゃくちゃ共感できたのです。(大変さのレベルはちがいすぎました)
「妻がマルチにハマって家庭崩壊した僕の話。」はこんな人におすすめ
- マルチに勧誘されたことがある
- マルチでなぜ人が変わったようになるのか気になる
- マルチでどのように「マインドコントロール」されていくのか知りたい
顔つき、目つきが変わる、価値観が変わる、、など、関わる人によってダイレクトに影響を受けます。無意識のうちに影響を受けているのです。
これって、洗脳されている…?
実は洗脳とマインドコントロールは異なります。
マインドコントロールとは、相手の心理や情報を操り、自分の意志で行動していると思わせることです。洗脳はもっと強制的なイメージです。
あなたも簡単にマインドコントロールされているのですよ。
一方、洗脳といえば宗教くさいですが、実はすでにあなたも洗脳されているんですよ。
洗脳についてはこちらの記事でも本を紹介しています。
しかし、マインドコントロールされ「あんたのせいだ」と自己責任論を押し付けられ、結果困っている人を黙らせることで解決する、そんな問題ではないのです。
人が変わったようになる様子を目の当たりにし、実際にグループに所属していたからこそ、書かれていることに共感ポイントがたくさんありました。本の中身を一部紹介します。
この言葉が刺さった!共感した言葉
マルチの人がよく言っていた言い回しや、本の中で共感した言葉はめちゃくちゃありました。厳選して紹介します。
マルチの人がよく使う言い回し
「あー!言ってた!なつかしい!!」と声に出してしまうほど興奮しましたよ。
- 「あなたのために」「子どものために」
- 子どもをネタにゆすらんでくれ。子どものために健康や食、栄養のことを勉強しなきゃダメと言われます。そして「あなたは愚癡を言い合っている人たちとはちがうのよ」という優越感を与えられます。自分はまちがってないと認めてくれるのです。
この流れはまずいですね。詳しくはこちらの記事⇒あなたも教祖になれる!「完全教祖マニュアル」から学ぶ信者ビジネス
- 「薬はリスクだから飲んではいけない!」「ステロイドは身体に悪い」
- 健康に関わることはめちゃくちゃ言われましたね。予防接種はダメとか、経費毒、ケムトレイルとか。ケムトレイル、気になる人は検索してみてください。まじで都市伝説です。
- 「○○を食べてはいけない!」「今の野菜は昔と比べて栄養素が3分の1しかない!」
- (だからサプリが必要!浄水器が必要!)って言いたいだけなんですがね。科学的な根拠なんて関係ありません。それって本当に安全なの?ダメダメ!実は危険なのよ!とダメ出しをされ、じゃあこうしたらいいよ!という、解決策が都合よく提示されます。(これはセールスのテクニックです)
ダメ出し、めちゃくちゃされたなあ(心の声)
科学的に根拠のない説明がなされることがあるのが、悪質なマルチ商法勧誘の特徴である。
引用元:「妻がマルチにハマって家庭崩壊した僕の話。」ズュータン(著)
めっちゃ共感した言葉
うなずきまくった共感した言葉を厳選して紹介します。
ポジティブという枠を超えて、何かに取りつかれているというようなテンション
おばさんのテンションと思ってもらえればわかりやすいでしょうか。勢いあるおしゃべりのテンションは怖かったです。とにかく「すごい」の連発。女性特有の感情で押す感じです。
理解のない旦那さんをダメな旦那と刷り込む
これ、めちゃわかります。「旦那に反対されて」という言い訳は無駄ですよ。「旦那はわかってないから、バカだから、あなたが子どもを守るのよ」みたいに言われます。プラス「あなたはすごいわね」でほめられる戦法。
行くって言わないとお誘いが止まらない
断るのが面倒になる
ミーティングとか料理教室とか、お誘いって本当にしつこいですよ。こっちが乗り気じゃないことは伝わりません。察してくれません。断る理由を考えるのも面倒になっていくんですよ。
止めることができないことがわかっている
これは体験談で語られていた言葉です。実際に関わった人にしかわからない感覚です。
周りがどれだけ反対しても、説得しても無理なんです。本人が自分のしてきたことが否定されるので、それを認められない限り無理なんです。
会員の安っぽい言葉にだまされないでほしい
そうなんです。落ち着いて聞いてみれば「すごい!」とかしか言ってない気がします。「どうすごいのか?データを見せてください」って言い返せれば相手は黙るのではないでしょうか。
体調が悪いと言うとX社商品でなんとかしようとしてきます
まじでわかりすぎる…!!熱が出ても病院に行かなくていい、これ(ポカリみたいなドリンク)飲んどけばいい、、とかです。すぐ病院にいってくださいね!
マルチのグループって、今では当たり前となったオンラインサロンのような、会員制のコミュニティのようなものですね。しかしある人の人生を崩壊させてしまうほど、マルチの闇は深いです。
幸せが壊れている?後悔するまえに気づいて
騙されたほうが悪いの?
本の最後の章「マルチ商法と社会の闇」として、騙されるのは個人の責任ではなく、社会の問題としてまとめられています。
「ハマった人が悪い」自己責任として片づけてしまうことってありませんか?
「嫌なことは忘れましょう」なんて軽い言葉で片づけられません。特に家族や親しい友人がハマった場合は無理ですよね。
そもそも当事者であることさえ気づかない場合もあります。マルチ商法っておかしい?って疑問を持つことは、自分の人生が否定されているようで認められない感覚なのです。
勧誘されて、いつの間にかグループに属して、、どこかに属して、仲間がいるというグループの居心地の良さってわかりますよね。
また勧誘パターンも紹介されています。
主婦には「洗剤何使ってる?」「調味料何使ってる?」
若者には「夢ある?」「今の仕事に満足してる?」などです。これはホントにあるあるです!
本の後半にある体験談にもありましたが、ハマっていく人を助けたいけど、どうにもできないし、、ただ話を聞いてもらいたいっていう人もいます。わかりますよね。誰にも言えない、でも誰かに聞いてもらいたいっていう気持ちは、どこかにあります。
誰にも言えずに、ドロドロとしたどす黒い思いをおなかに溜めこんだまま、何事もなかったかのように生活している人はたくさんいます。
このブログはめっちゃ雑記ですが、同じようなことで悩んでいる人に向けて始めました。同じことで悩んでいる人がいるってだけで安心しませんか?リアルな友人・知人・家族に話せないようなことってありますよね。誰かに聞いてほしい!など気持ちを放ちたくなったら、お問い合わせからどうぞ。何にもできませんが、聞くことはできますから。(めっちゃ脱線しました、すみません)
本の内容は「note」でも一部公開されていました。しかし!現在はそのnoteの記事やTwitterアカウントが削除されています。
私は一気に読んでしまった本。続きが気になりすぎて、読み飛ばしてしまいたくなるくらいでした。
気になる方はぜひ。