役所にいる人は、全員が公務員試験を合格した人ではありません。
半数以上は非正規職員、つまり「非正規労働者」です。
この方たちは公務員試験を受けていません。
この記事では、官公庁の非正規職員の実態を紹介します。
仕事内容から、待遇、どうやったらなれるのかまで紹介します。
私は非正規職員として働いています。
(具体的に場所や仕事内容を伝えることはできません。)
役所にいる職員の半数以上は非正規労働者である
非正規職員とは、雇用期間が決められている職員です。
会社員でいえば、契約社員と同じ感じです。
私が所属していたところは数百人規模のところでした。
そのうち、非正規職員は全体の3分の2いました。
6~7割くらいが非正規労働者です。
普通の会社に例えるとけっこうなブラックだと思いませんか?
非正規のうち、8割くらいは女性で(年齢層高め)、残りはおじいちゃんです。
利用者からみれば、正規も非正規も関係なく「役所の人」です。
正規職員と仕事内容は変わらない
仕事内容は、正規、非正規あまり関係ありません。
非正規の方が現場の仕事をしています。
窓口対応、電話対応や現場の仕事はほぼ非正規職員が行っています。
当然クレームもたくさん受けます。
税金どろぼうくらいなら、よく言われます。
税金どろぼうって、私たちも税金払ってるよ。
怒鳴ってくる、酔っぱらってる利用者の方、、会社勤めをしていたころでは考えられなかったことが起きます。
クレームなんかは役職のついている職員さんに、対応を変わってもらえます。
官公庁ならではの環境はメリットはもちろんあります。
非正規職員のメリット
小さいお子さんがいる方にはおすすめです。
一度入ったら、10年以上勤めている方もかなりいます。
それはこれらの条件がいいからだと思います。
- 待遇がいい
- 融通が利く
- 急に契約を切られない
待遇がいい
非正規でもフルタイムとパートがあります。
- フルタイム 月20日勤務 1日6.5時間 日給1万円~
- パート 月10~14日勤務 1日6時間 時給1,000円~
プラス年2回のボーナスがあります。
基本土日祝休みで、たまに土曜日出勤もあります。
役所なのでお盆休みはありません。
お住いの地域にもよりますが、条件はこんな感じです。
悪くないですよね??
年功序列なので、長く勤めるほど時給があがっていきますよ。
融通が利く
同じ仕事をしている人がいるので、自分1人が急に休んでも問題ないです。
これは自分しかできない!という仕事はありません。
シフトに穴をあけることがないのです。
子どもが小さいと、周りにいろいろ気を使って苦しかったりしますよね。
他の会社よりかはこのあたりが怖くなかったです。
精神的な病気で休職している方もいます。
それでもクビにはならないのです。
育休取ってる人もいます。
急に契約を切られない
基本的に、クビになることはないです。
非正規職員の雇用期間は3月末までです。
基本、そのまま来年度も更新されます。
臨時の職員であったとしても、他の部署を紹介してもらえたり、他の官公庁の求人を紹介してもらえたりします。
契約終了になってしまい、どうしても官公庁で働きたいのなら、偉い人に相談できます。
身内のコネをうまく利用できますよ。
私はパートタイムで働いていました。
契約更新なしで退職になってしまう状態がありました。
「予算ありき」の仕事なので、どれだけ現場が忙しくても私の分の人件費がとれないという理由でした。
しかし他の部署が人手がほしいというので、その部署で働けることになりました。
身内にはやさしいです。
非正規職員は副業OKです!掛け持ちでバイトしている人もいますよ。
非正規職員として官公庁で働く方法
ハローワークで検索
役所のホームページや広報に求人情報がのっています。
ハローワークにも求人票が出ています。
年度末、2月3月あたりはかなりの求人が出ます。
仕事内容が難しそうでも大丈夫ですよ。
難しく書いてあるだけなので!
ハローワークで掲載されている求人であれば、ハローワークの窓口で相談することをおすすめします。
私はハローワーク経由で紹介してもらいました。
書類選考・面接
履歴書と職務経歴書(ハローワーク経由であれば紹介状)を送ります。
書類選考は形だけで、履歴書送った人全員と面接をします。
職種によっては小論文が必要な求人もあります。
官公庁の職場はぬるま湯ではないよ
- 半数以上は非正規職員
- 仕事内容は正規職員と変わらない
- 融通が利くので小さい子どもがいる人におすすめ
官公庁の人間は、災害時には、家族を放って仕事をしなければなりません。
コロナ禍で仕事は増えました。
怒られることも増えました。
こんな仕事必要?と疑問に思うこともしょっちゅうあります。
しかし何を優先するのかで考えれば、役所の仕事はありだと思います。
人生は攻略できる 君たちはこれからどう生きるか? 橘 玲(著)
「子どもの人生に子育てはたいして関係ない」
「専業主婦は2億円損をする」
などなど、びしびしハリセンで殴られる感じです。
大学生向けかもしれませんが、いい大人でも十分気づかされる本です。
後半に仕事について書かれています。
日本の会社のもっとも大きな問題は、スペシャリストの仕事を素人がやっていることだ。2~3年で部署を変わっていたら、専門的な知識や経験など身につくはずがない。
公務員は基本2年で異動します。
部署の異動や別の官公庁へ異動があります。
普通の会社でいえば、異業種、完全畑ちがいの会社にいくようなもんです。
この完全素人をフォローしなければいけないのは現場の非正規職員です。
このなぞの制度が続く限り、非正規職員の負担は変わりません。